『ウォーリー』

 

 

ピクサー・アニメーション・スタジオが描いたロボットの純粋な感情と愛を通してその素晴らしさを私たちに教えてくれる感動のストーリーが、2008年12月日本公開の『ウォーリー』です。

第81回アカデミー賞長編アニメーション映画賞やゴールデングローブ賞アニメ映画賞など数々の賞を受賞しています。

「いつか誰かと手をつなぎたい」たった一人ぼっちで働き続けるロボットウォーリーの夢

29世紀、人間たちは、ゴミだらけにして汚れた地球を飛び出して、巨大宇宙船「アクシオム」で宇宙生活を送っていました。この「アクシオム」の船内では、まるで豪華クルーズ船のように何もかもが至れり尽くせりの生活でした。ロボットが24時間人間たちのお世話をし、たくさんのアクティビティとエンターテイメントが用意されていました。「ホバー・チェア」を使えば歩く必要もありませんでした。

 

一方、人間たちがいなくなった地球では、ゴミ処理ロボットたちが残された大量のゴミ処理を任されていました。しかし、そのロボットたちも次から次へと故障し、今ではただ一人のゴミ処理ロボットとなったウォーリーだけが働いています。700年もの間、毎日1人ぼっちで働き続けるウォーリーは、もうただのロボットではありません。まるで人間のように喜んだり、驚いたり、感動したりするのです。毎日ただゴミを処理していく中で、ウォーリーは楽しみを見出します。

ゴミの中から興味のあるものを見つけると家に持ち帰り、それをコレクションしていくのです。古いビデオテープもその一つで、大切な宝物です。そのビデオテープは、昔のミュージカル映画で、それを観たウォーリーは、その世界にあこがれていつか誰かと手をつなぐのが夢という、なんともいじらし一面もります。

そして、ミュージカル映画で人間が歌って踊るシーンを楽しそうにまねする、とても茶目っ気のあるウォーリーでもあります。ウォーリーには、この地球で生き残っている唯一の仲間がいました。それは、ゴキブリのハルでした。お互い会話はしないけど、気持ちは通じ合う大事な仲間でした。

大好きなイブを助けるため未知なる世界へ旅立ったロボットウォーリーの愛と冒険の物語

そんなウォーリーは、ある日いつもの通りゴミ処理の作業をしていると、また素敵なものを発見します。それは、1本の植物の苗でした。その苗木をウォーリーは大切に持ち帰り、家のコレクションに追加します。

毎日毎日同じ生活を送るウォーリーの目の前に、突然何かが現れます。それは、白く輝くきれいなボディのロボット、イブでした。ウォーリーは、一目見ただけでイブに恋します。夢だった誰かと手をつなぐこと、この夢を叶えられるチャンスかもしれません。

イブを誘って、今まで集めたコレクションを見せてあげます。もちろんあの大切なミュージカル映画のビデオテープや、最近収集した植物の苗も全部見せあげます。

そんな時、また突然の出来事が発生します。現れた巨大宇宙船にイブが連れていかれます。大好きなイブを助けようと必死に後を追うウォーリーは、イブを助けるため未知なる世界へ旅立ちます。そして、私たちもこれから何が起きるのか全く予測不可能な物語の世界に連れていかれるのです。この物語のエンディングはどこに行くのか、胸が熱くなる感動のストーリーです。

人間が見捨てた29世紀の地球、一人でただ働き続けるロボットウォーリーが教えてくれる愛と壮大な冒険のストーリー

会話できないロボットのウォーリー、物語の中で発する言葉は「ウォーリー」と「イブ」という名前だけです。それなのに、私たち観ている側をウォーリーの人柄や感情にどんどん引き込ませていくのは、ピクサーの愛と技術の高さに他ならないでしょう。

ロボットのウォーリーの感情を、ウォーリーのレンズのわずかな動きや光の加減で描くところなど、細部にまでピクサーのこだわりを感じます。ドキドキワクワク、楽しませてくれたり、悲しくさせたり、笑わせてくれたり、でもそこにちゃんとピクサーから私たちへ強いメッセージがしっかり込められています。DVDもすでに発売されていますので、ぜひウォーリーが教えてくれる感情と愛、そして壮大な冒険の世界を鑑賞ください。